唯物是真 @Scaled_Wurm

プログラミング(主にPython2.7)とか機械学習とか

読書感想『シグナル&ノイズ 天才データアナリストの予測学』☆☆☆☆☆

この本は予測について書かれた本である

なぜ、ある予測は当たり、ある予測は外れるのか。もう少し洞察力を持って計画し、過去の失敗を繰り返さないようにするために、本書が役に立つことを願っている

著者のネイト・シルバー(Nate Silver)は2012年の大統領選の結果を50州すべて的中させたことで有名な人物である

章ごとに金融や野球(マネー・ボール)、天気予報、地震予測、経済予測、感染症の予測、ギャンブル、コンピュータ・チェス、ポーカー、地球温暖化テロリズムなどをテーマに取り上げている
ほとんど数式を出さずに説明しているので数式が苦手な人でも大丈夫

シグナル&ノイズ 天才データアナリストの「予測学」

シグナル&ノイズ 天才データアナリストの「予測学」

Kindle版の方がかなり安いのでお買い得です
シグナル&ノイズ 天才データアナリストの「予測学」

シグナル&ノイズ 天才データアナリストの「予測学」

いろいろなおもしろいエピソードが載っていたのでいくつか列挙しておく

  • テレビ番組のパネリスト予想がどれぐらい当たったか検証したらランダムと大差なかった
  • 専門家が絶対確実と予測したことの15%は起こらなかった
  • 大胆なわかりやすい予測をする専門家(テレビに出るような)の予測は当たりづらい
  • グループの予測のほうが当たる
  • 天気予報の精度は年々よくなってきていて、予測が成功している分野
  • 民間企業は低い降水確率の時に高めの降水確率を発表している(晴れの予報だったのに雨が降ると不快に思われるから)
  • 有名なエコノミストは保守的な予測をして、無名なエコノミストはリスクの高い予測をする(当たれば大きい)
  • ほとんどの一般投資家は平均的な利益を得られていない

脚注が最後の方のページにたくさん書かれている形式なのでページを行ったり来たりするのが多少読みづらいかも